三菱地所がアーバンライフを買収 TOB価格は2415円、完全子会社化へ

 三菱地所は24日、東証2部に上場するマンション管理・仲介のアーバンライフを買収すると発表した。三菱地所はアーバンライフに対して、2415円で公開買い付け(TOB)を実施し、完全子会社化する。TOB期間は25日から9月4日までの30営業日とした。アーバンライフ株の64.7%を保有する筆頭株主の森トラストは、TOBに全株を応募することで既に三菱地所と合意した。

 アーバンライフの買収は、関西圏での中古マンション売買を強化するのが目的という。三菱地所は中古マンションの流通を首都圏中心に手がけており、関西圏では手薄だった。このためバブル期以前などにマンション開発の実績があり地元で知名度が高く、店舗網も持つアーバンライフとは補完的な関係にあると判断した。

 三菱地所によると、同社グループで中古物件の流通を手がける三菱地所ハウスネットが、2017年1月から関西圏での店舗網強化のために提携先を探っていた。三菱地所が同2月に森トラストにアーバンライフ株の購入を打診したところ、森トラストは8月に売却に応じると回答。これを受けて三菱地所と森トラストは10月から具体的な交渉に入っていた。

 TOB価格は24日終値(1026円)の2.4倍。市場価格を大幅に上回る株価での買収になるが、三菱地所が実施したデューデリジェンス(適性評価手続き)の結果から、将来見込まれる収益の割引現在価値(ディスカウント・キャッシュフロー=DCF)に基づいて値付けした。アーバンライフは三菱地所による完全子会社について、賛同する意向を24日に表明。株主にTOBへの応募を呼びかけた。

 TOBの終了後にアーバンライフ株は上場廃止になる見込み。東京証券取引所は24日大引け後、アーバンライフ株を監理銘柄(確認中)に指定したと発表した。

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