川重、アストモスエネルギーにLNG運搬船を引き渡し 新パナマ運河に対応

 川崎重工業は30日、アストモスエネルギー(東京都千代田区)に8万2200立方メートルの液化天然ガス(LNG)を積載できる運搬船「NSフロンティア」(写真=川重の発表資料より)を引き渡したと発表した。川重が開発した船首の形状で可能な限り引き波を抑え、推進性能を高めた「SEA-ARROW」型としては4番目になる。

20161130川重LNG船引き渡し

 全長229メートルで幅37.2メートル。今年6月に拡張工事が終了した新パナマ運河を通過できる規格で設計した。船倉を4つに分け、それぞれ貨物タンクを1基ずつ計4基を搭載。マイナス46度までのLNGを積むことから、貨物タンクには低温用特殊鋼材を使用し、周囲は発泡ウレタンを用いて防熱した。アストモスエネルギーは同船の運航を川崎汽船に委託する予定だ。

 アストモスエネルギーは出光興産と三菱商事のLPガス部門を統合して2006年4月に発足。LNGの輸入、国内配送、卸売などを手がける。

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