日本標準時、神戸でバックアップ 情報通信研究機構が副局

 国立研究開発法人の情報通信研究機構(東京都小金井市)は12日、日本標準時を決めて提供するのに必要な設備の運用を、神戸市内の「神戸副局」で10日に始めたと発表した。従来は東京都小金井市にある同機構本部だけで運用していたが、本部の被災などに備えてバックアップする。セシウム原子時計5台と水素メーザー原子時計2台に加え、高精度衛星時刻比較システムなどを神戸副局に配置した。

 同機構の時空標準研究室では、日本標準時の提供に必要なシステムの分散化を進めている。日本標準時は複数の原子時計を使い、時刻がずれるのを防ぐ。これまで本部だけに設置していた原子時計を分散し、さらに衛星回線で各地の時刻を合成して日本標準時を決定する計画だ。神戸副局の開設は分散化の一環。日本標準時の元になる時刻を常に発生させ、そのうえで非常時には本部の役割もはたす。

 神戸副局は、同機構の「未来ICT研究所」(神戸市西区)内に開設されたもよう。同機構では、神戸副局の開設が日本標準時の信頼性向上につながるとしている。一方、日本標準時のバックアップ施設が神戸市内にできたことで、首都圏にあるデータセンターのバックアップ施設などを誘致する動きにつながることなどへの期待も浮上しそうだ。

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