神戸製鋼とファナック、異種金属の接合用ロボットを共同開発 見本市で展示

20180419異種金属接合用ロボット試作品

 神戸製鋼所とファナックは19日、これまで溶接でつなぎ合わせるのが難しいとされてきた超高張力鋼板(超ハイテン鋼板)同士や、超高張力鋼板とアルミなど種類の異なる金属について、高い強度でつなぎ合わせることができるロボットシステムを共同開発したと発表した。25日から東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催する、溶接や接合技術の見本市「2018国際ウエルディングショー」で展示、実演する。

 超高張力鋼板は軽くて強度がある高級鋼板で、主に自動車などに使われる。世界的に燃費と衝突安全性の規制を強化する流れの中で、超高張力鋼板に加え、さらに軽いアルミなど、さまざまな素材を組み合わせて使う「マルチマテリアル化」が進展。これら超高張力鋼板と別の金属をつなぐのに、現在はネジや、「カシメ」と呼ばれる金属の両端を変形させる方法が一般的だ。だが神戸製鋼は昨年、アーク溶接とエレメントと呼ばれるリベット(びょう)を使って、溶接でも高い強度でつなぎあわせる方法を考案していた。

 一方で、神戸製鋼が考案した方法を自動車の製造に導入するには、ロボットによるシステム化が不可欠。このため世界でも有数のロボットメーカーであるファナックが、自社のロボットやエンジニアリング、センサーの技術を投入し、この溶接作業を自動化するめどがついた。画像センサーでつなぐ位置を決め、つなぐ部材を正確に移動させ、加圧、エレメントの正確な供給、さらにアーク溶接といった動作を高速でこなす。

 両社は見本市で展示すると同時に、自動車メーカーに導入を提案。実用化をめざすとしている。

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