アシックスの今期、純利益7%減も初の中間配へ 中期計画を下方修正

20180214アシックス決算グラフ

 アシックスは14日、2018年12月期の連結純利益が前期比7%減の120億円になる見通しだと発表した。ランニングやトレーニング、フィットネスなどを生活に取り入れる動きが国内外で浸透するのが追い風になる。ただ、前期に差し引き約30億円の追い風になった為替差損益の悪化などが、逆風になるとみられる。売上高は6%増の4250億円、営業利益は2%増の200億円を見込む。

 同時に20年12月期を最終年度とする中期経営計画の目標値を下方修正した。これまで7500億円以上を掲げていた売上高の目標は5000億円以上、営業利益率は10%以上から7%以上に抑えた。需要動向や販売チャネルの変化への対応が遅れたことから、いったん目標を引き下げて態勢を立て直す。ROE(自己資本利益率)の目標も15%以上から10%以上に見直した。

 今後は米州でのランニングシューズと中国、ネット経由の拡販など成長分野に経営資源を投入する。同時に、収益性の改善が必要な分野として「アパレル」「コアパフォーマンス・スポーツシューズ」「リテール」「業務プロセス」を掲げた。

 一方で株主への利益配分を強化する方針を強調。これまで連結純利益の約20%を配当原資に充てると表明していたが、今後は20年12月期まで配当性向を約50%に引き上げると同時に、機動的な自社株買いも実施する方針を示した。同時に3月末までに130万株、20億円を上限とした自社株買いを実施すると発表。収益目標の下方修正に伴う株価下落に備える姿勢を見せた形だ。

 株主への利益配分強化の一環で、今期から中間配当を実施する。今期の配当は年間で前期比50銭増配の24円を予定する。このうち12円を中間配に充てる計画だ。

 同日に発表した17年12月期の連結決算は、純利益が前の期比17%減の129億円だった。直営店の新規出店に伴う費用増や、デジタル戦略を展開するための費用などで販管費が膨らんだ。売上高は微増の4001億円、営業利益は23%減の195億円になった。

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