ウエシマコーヒーフーズ、UCC傘下入りで合意 12月末めどに経営再建計画

 コーヒー国内最大手のUCCホールディングスと、業務用コーヒー卸などを手掛けるウエシマコーヒーフーズ(神戸市中央区)は14日、UCCがウエシマの全株式を取得することで11日に基本合意したと発表した。両社は創業者同士が兄弟だったが、直接の資本関係や取引関係はなかった。業務用コーヒー販売の競争が激化する中、ウエシマはUCC傘下で収益回復をめざす。

 国際商品相場の上昇や円安による仕入れコストの上昇に加え、足元では輸送費も上昇。関西に地盤がある老舗のコーヒーメーカーながら、相対的に収益基盤が弱いウエシマの収益を圧迫していた。UCCはウエシマとの協力関係を築くことが、販路の確保やコーヒーをめぐるノウハウの充実などのうえでメリットになると判断。今回の合意に結びついたという。12月末の株式譲渡契約をめざす。

 株式譲渡契約を前に、ウエシマは経営再建計画を策定する。今後の収益拡大への道筋を債権者や大株主といった関係者に示すとしている。ウエシマの法人格やブランド、製品、社員の雇用などは、UCC傘下入り後も継承する方針だ。2018年2月には株式の受け渡しを実施する予定だ。株式の譲渡額などは明らかにしていない。

 ウエシマコーヒーフーズの売上高は75億円(17年3月期)だった。神戸市兵庫区に焙煎所を保有し、従業員数は11月末でパート・アルバイト含み261人。一方、UCCホールディングスの連結売上高(国際会計基準)は2016年2月期(決算期変更のため9カ月決算)に2460億円、16年3月期に3291億円だった。16年12月末時点の従業員数は連結ベースで4995人。

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