4輪の安定感と2輪の軽快感を両立した「電動3輪」 カワサキモータース

20230605川重noslisu

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)傘下で2輪車などの国内販社であるカワサキモータースジャパンは、4輪車のように安定しながら2輪車同様の軽快な運転ができる電動アシスト3輪車「noslisu(ノスリス)」(写真=川重提供)を発売した。長年のオートバイの製造で蓄積したノウハウを生かし、前輪に2輪を置く独自の「2輪ステア機構」を開発。ふらつきにくく、スムーズに走れるのが特徴だ。

 2輪ステア機構は特許を取得。車体の傾きに対応して前2輪がそれぞれ個別に傾くことで、自転車に近い操縦感覚を実現した。一方で前2輪と後輪の3点が地面に接触して車体を支えるため、車体は自立。駐車する際もスタンドが不要だ。傾斜や段差がある場所に駐車しても、荷台を水平に保つことができる「リーンロック機構」も搭載。乗り降りや荷物の積み下ろしが安全にできる。

 川重グループ会社の社内公募制度「ビジネスアイデアチャレンジ」から生まれた。これまで「カワサキ」ブランドで販売してきたオートバイやジェットスキー(水上バイク)などとは異なるテイストを持つ製品だが、2021年5月にクラウドファンディングで100台を販売したところ1日で完売。想定以上の人気を集め、鳴物入りでの本格発売だ。

 メーカー希望小売価格は税込み36万3000円。カワサキの販売店や自転車店など、全国のノスリス取扱店で販売する。発売した電動アシスト型に加え、普通免許が必要な電動車(EV)タイプの「noslisu e(ノスリスイー)」(同43万0100円)は6月中に、約120リットルの大容量を積載できる荷台を付けた「noslisu cargo(ノスリスカーゴ)」(41万4700万円)は7月にも、それぞれ発売する計画だ。

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