アサヒHD、子会社アサヒプリテックを事業別に分社化 経営効率化ねらう

【神戸経済ニュース】貴金属リサイクルのアサヒホールディングス(5857)は24日、主力子会社のアサヒプリテックを事業別に分社化すると発表した。4月1日付で廃棄物処理の「ジャパンウェイスト」、貴金属リサイクルの「アサヒプリテック」、貴金属製錬と製造販売の「アサヒメタルファイン」の3社に分かれる。いずれもアサヒホールディングスが全額出資する。分社化することで意思決定を迅速化し、事業ごとの環境変化などに機敏に対応できるよう、経営を効率化するのがねらい。

 すでに「アサヒプリテック分割準備会社」「アサヒメタルファイン」の2社を設立済み。現在のアサヒプリテックは貴金属リサイクル事業を分割準備会社に、貴金属製錬および製造販売事業をアサヒメタルファインに引き継ぐ。そのうえで4月1日に現在のアサヒプリテックはジャパンウェイストに、分割準備会社はアサヒプリテックに、それぞれ社名変更する予定だ。ジャパンウェイストとアサヒプリテックは神戸市東灘区に、アサヒメタルファインは東京都千代田区に本社を置く。

 アサヒホールディングスは、2009年にアサヒプリテックが持ち株会社として設立した。だが持ち株会社発足後もグループの売上高はアサヒプリテックに集中。22年3月期の連結売上高1924億円のうち、アサヒプリテックが1747億円と9割を占めた。このため事業別に子会社を再編することで、いわば部門ごとに経営者を置く持ち株会社制のメリットを最大限に引き出し、グループ全体の企業価値を高めたい考えだ。

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