神戸製鋼、経産省に社内調査などの報告書を提出 データ改ざん問題

 神戸製鋼所は10日、品質データ改ざん問題について社内調査の結果と再発防止策をまとめた報告書を経産省に同日提出したと発表した。10月25日までに概ね社内調査を終え、同社の6事業部門と国内外のグループ13社で不正があったことなどをまとめた。背景に、収益を重視するあまり契約に定めた仕様を守る意識が低下していたことなどがあったと指摘。対策として、目標や指標について経営陣の考え方を改めることや、出荷に向けたルールの見直しなどを掲げた。

 同社は昨年6月に傘下の神鋼鋼線ステンレスで日本工業規格(JIS)法違反が発生したのを受けて、グループ全社的に品質監査を実施。法令違反だけでなく顧客仕様を順守したか詳しく調べる中で、アルミ・銅部門での品質データ改ざんが見つかったと説明した。8月末には不適合品の出荷を停止し、9月1日に自主点検を開始。9月12日には「緊急監査」「顧客対応」「原因究明」「対外公表」の4分野で特別チームを編成していたことも明らかにした。

 報告書では不正が起きた原因として、主に経営環境の厳しさと、閉鎖的な企業風土を挙げた。データ改ざんといった不適切行為が紛れ込む余地がシステム面にあったことに加え、競争激化などを背景として顧客との間で決めた仕様を守ることよりも、顧客からのクレームがないことを重視するように意識が変質したことが、不正の根底にはあるという。一方で、経営から現場への締め付けなどから、現場で起きた問題を経営陣に提起しにくいムードもあった。

 同社は現在、自主検査などに関わらなかった元福岡高検検事長である松井巌氏ら3人の弁護士による「外部調査委員会」が改めて不正行為の実態や原因を調査しており、年内にも調査結果と再発防止策をまとめる予定になっている。神戸製鋼は、今回の報告書に「信頼を回復し高めていく経営の推進」「試験データ記録の自動化推進」など5分野14項目の対策を記載。今回の対策と合わせて、最終的な再発防止策に反映するとしている。

 あわせて同社は不正製品の安全性確認について進捗を追加で発表。品質データ改ざんがあった不正な製品の出荷先のべ525社のうち、何らかの形で安全性を確認した出荷先が474社になったと発表した。前回7日時点の470社から4社増えた。

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