(寄稿)[神戸鳥瞰虫探し]兵庫は2輪車販売で先端的消費地?

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 バイクの販売動向で見ると、兵庫県の動きは時代の変化を先取りしている。日本全体の中では「都鄙共生」の高齢化先進地域だ。この地域構造が、全国平均とは異なって見える消費行動を営んでいる可能性がある。125ccまでの軽二輪と400ccまでの小型二輪合計販売台数を月次で見ると、2011年を底に回復傾向を強めている。2011年は、我が国の消費に大きな影響力を発揮してきた“団塊の世代“が“定年“を迎えた年に当たる。

20171104鳥瞰虫探しグラフ

 団塊の世代にとっての二輪車は苦い思い出の品でもある。青年期には自己主張や精神の解放手段として憧れの象徴にもなっていた。「月光仮面」や「少年ジェット」のようなバイクが活躍するTVドラマで少年期を過ごし、「大脱走」や「ワイルド・エンジェル」で映画の主人公が二輪車で疾走する姿に自己を重ね合わせる一方で、非行に繋がるとの主張が支配的で、免許も取得させまいとする運動(3ない運動=免許を取らせず、バイクを買わせず、運転をさせない)までが起きた青年期を過ごしたからだ。

 国内の二輪車市場が最大限に達したのは、実用性を極限にまで追求したゼロハンの販売競争が頂点に達した1982年。主婦になった団塊の世代女性がライダーとして参入してきた。主用途は生活用品。この世代の高齢化と、四輪車の普及はこの動きにブレーキを掛けた。

 新たな動きは、ゼロハンや125ccまでの二種免許よりも大きく、それほど大きくもないクラスの、例えば250cc級車種への注目だ。モーターサイクリストの気分が味わえて、機動性も経済性にも納得できる高齢、新青年の男女が注目し始めている。小型二輪の販売比率が全国平均よりも高い兵庫の二輪車販売統計は、そんな需要層が実は多数存在していることを教えてくれている。
(候鳥)
=随時掲載します

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