神戸鋼のCO2実質ゼロ鋼材「関心強く好感触」 出荷加速に向け設備投資も

2022051コベナブルスチール

【神戸経済ニュース】神戸製鋼所(5406)の勝川四志彦取締役は9日、テレビ会議システムを通じて開催した決算説明会で、同社が国内で初めて開発したと5月に発表した生産過程のCO2排出量をゼロと計上できる鋼材「Kobenable Steel(コベナブル・スチール)」について、「顧客のほか商社などの流通関係、いろんなところに説明に行ったり、説明会を開いたりしているが、みなさま関心が強くて好感触を得ているという状況」と述べた。現時点での顧客の評価について、記者の質問に答えた。

 「今後、個別にお客さまと対話させていただきながら、必要な量や価格について交渉する」という。ただ将来的には「大量に出荷するには製鉄所に設備投資が必要になる」と指摘。さらに「還元鉄」を押し固めた原料「HBI」の調達など「いろんな条件があるので、私どもとしては努力したい」と話した。生産拡充に向けた設備投資の時期については「加速度的に速くというのは難しい」としながらも、「うしろ倒し(先送り)の可能性はなく、前倒しになる可能性のほうが高い」と、同社としても取り組みを強化する姿勢を見せた。

 コベナブル・スチールは「還元鉄」を使ってCO2の排出量を抑える製鉄法で製造するのに加え、これまで同製鉄法で試験操業したことにより第三者機関から認定を受けた排出削減量の「貯金」を、販売する鋼材に順次付与することで、製造過程で排出したCO2をすべて相殺する。鋼材を購入した顧客は、英認証サービス会社であるDNVビジネス・アシュアランス・サービスが発行する証書と、神戸製鋼が発行する「低CO2鋼材証明書」を受け取る。

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