神戸税関が20日に発表した８月の貿易統計（速報）によると、神戸港を通じた輸出入の総額は前年同月比18.4％増の7399億円と、７カ月連続で前年同月を上回った。輸出入とも大幅に増加したが、特に輸入は前年同月20.1％増の2791億円と大幅に伸びた。スウェーデンなどからの医薬品の輸入が過去最高額を記録したほか、米欧との輸出入が急速に膨らんだ。

　輸入額の品目別で、医薬品は７月には同月として過去最高を記録しており、前月に続く大幅な伸びだった。このほかイタリアやウクライナ、セルビアなど欧州からのたばこも前年同月比77％増と８月としての過去最高になった。無機化合物や非鉄金属の輸入も大幅増。地域別では欧州連合（ＥＵ）からの輸入が38％増の587億円と急増。米国からの輸入も31％増の364億円と伸びた。

　輸出額は前年同月比17.5％増の4607億円だった。電池の輸出額は輸出額191億円と前年同月の2.0倍に伸びた。輸出額のうち米国向けが100億円を占めた。有機化合物はブラジル向けや米国向けなどが増え、前年同月比50％増の181億円。中国向けのプラスチックや半導体製造装置も増加した。地域別では米国向けが36％増の831億円、中国向けは27％増の1119億円と大幅に伸びた。

　月間の平均為替レートは１ドル＝110円77銭と、前年同月の103円24銭に比べ７円53銭（6.8％＝ＩＭＦ方式）の円安・ドル高だった。

　輸出額と輸入額を差し引きすると、神戸港での輸出超過額は前年同期比13.8％増の1815億円だった。神戸港の輸出入総額が全国に占める割合（国内シェア）は5.9％と、前月比で0.2ポイント上昇した。

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