4月の神戸港、輸出入総額が4月の過去最高 対中輸出は2%減・輸入は増加

20220520貿易統計

【神戸経済ニュース】神戸税関が19日に発表した4月の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入総額は前年同月比12.9%増の9143億円だった。比較できる1979年以降で4月としては過去最高を記録した。このうち輸出額は8.9%増の5585億円、輸入額は19.6%増の3557億円と、いずれも4月としては過去最高を記録した。輸出入総額が1兆円超だった3月に比べると減少したが、好調な外需や円安進行を受けて高水準になった。

 輸出額の増加に寄与したのは、中国向けやタイ向けなどの「非鉄金属」が前年同月比70%増の277億円と過去最高。韓国や中国向けの「精油・香料および化粧品類」が86.2%増の170億円と4月としては過去最高だった。「建設用・鉱山用機械」の輸出も高水準だった。一方、輸入の増加に寄与したのはチリや中国などからの「無機化合物」、オーストラリアやフィンランドなどからの「非鉄金属」などで、いずれも過去最高だった。

 物流の中心である上海を都市封鎖(ロックダウン)した中国との貿易は、輸出が前年同月比2.0%減の1215億円、輸入は8.3%増の899億円だった。3月は輸出が1434億円、輸入が999億円だったのと比較すると、都市封鎖に一定の影響を受けたとみられる。中国向けに輸出が多い「プラスチック」「半導体等製造装置」などは減少したが、「織物用糸および繊維製品」などは増加した。輸入では中国からの輸入が多い「衣類および同付属品」が減少し「有機化合物」「無機化合物」などは増加した。

 4月の平均為替レートは1ドル=122円84銭と、前年同月に比べ13円28銭の円安・ドル高。日本の輸出入総額に占める神戸港のシェアは、前月比0.4ポイント低下の5.4%だった。

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